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三国戦争編おまけ1

iPhoneでのリハビリついでに、前のシリーズで書き損ねたタイタンの活躍を残しておきたいと思います。

ラヘルに単独潜入を果たしたタイタンが、どういう経緯で合流を果たしたのか。
彼の活躍にご期待ください。



続きは小説です。




タイタンはアルナベルツ教国首都ラヘルへと潜入を果たし、その内情を知った。

裏で暗躍していた神官から聞き出した情報によると、この神殿の奥深くに古代兵器を蘇らせんとする装置があるとのことである。


「損な役回りか……いや、違うな」


自問自答し、彼はハイディング状態を維持しまま神殿内を探索する。


「ここで古代兵器とやらの復活を止めりゃ、俺はヒーローになるんだろ?望むところだぜ……」


不敵な笑みを浮かべ、ヒーローを目指す男は二階への階段を登っていった。

彼には少なからず確信ががあった。
この先から邪悪な臭いが色濃く放たれていたからである。


「おっ、あったあった」


二階の最新部に、牢屋のような鉄格子に封じられた場所を見つけた。


ガチャン


タイタンは難なくその錠を解き、鉄格子の扉を開く。


「盗賊を舐めてもらっちゃ困るな……こんなん二秒もいらねえよ」


鉄格子の先は階段になっていた。
深く、一階の裏側を通り抜けるように地下へと伸びる階段。

もちろん、人の気配などしない。
だが、微かに階段の先から水が流れるような音が聞こえてきた。


「神殿の中に水が流れてるってか…?おいおい、外にもあっただろうが。どんだけ自然に溢れて……んっ…?」


呆れ顔をする彼の眼前に、小さな光が差し込んできた。

階段が暗くジメジメとした空間であっただけに、特にその光は目立っていた。


罠というわけではなさそうだ。

寧ろ、何らかの装置があるのなら、人の出入りが必ず行われているはずである。

罠を仕掛ける道理がないというものだ。
人払いはあの鉄格子だけで十分である。


「……っ…!」


光の先に出たタイタンは、額に腕をあてがうようにし、眩しさを抑えつつ眼前に広がる景色を見る。

水は確かに流れていた。

いや、流れていたというより、そこは一面を水が敷き詰め、鉄板でできた安上がりな造りの橋がかかるだけという、奇妙な場所だった。


それは、例えるなら建物の内部に広がる巨大な水槽。
その上に自分がたっているという不思議な状況である。


「しかし、こんな大層なもんを用意する必要があるのかねぇ……」


タイタンは橋の上でしゃがみ込み、水面を眺めた。

どうやら水の中に何かがあるらしい。


その時、


ブォンッ!!


「おっと」


タイタンの背後、その頭上から、大きな刃物が振り下ろされた。

それを予想していたと言わんばかりに、体をくるりと回転させ初撃を回避する。

そこに立っていたのは、顔に大きな覆面をつけた大柄の男だった。
覆面のせいで表情は見えないが、明らかにこちらに殺意を込めている。


「お前がガーディアンか…?まさか、なっ!」


スパンッ!


声を張り上げると同時に、しゃがみ込んだ低い体勢から足払いを放ち、男を宙に浮き上がらせる。


「水浴びでもしてな!」


ドゴッ!


足払いの回転を利用し、勢いよく裏拳を放つ。


バシャンッ!


男はなす術もなく水面に落下した。

だが、次の瞬間、


ゴロゴロッ!


「…っ!」


突如頭上に黒い雷雲が立ち込め、稲妻を落とさんとしていた。


バッ!


タイタンは直ぐさまバックステップで後方へ下がり、落雷を回避する。


ビシャアンッ!


元いた場所が黒く焼け焦げるほどの稲妻が降り注ぐ。


「……おいおい、どこにそんな隠れてたんだよ」


周囲を見渡すタイタン。

そこには青や茶の覆面を被った者達がぞろぞろと現れ、彼を包囲しつつあった。

ラヘルの狂信者、アガヴとエキオの集団である。


「チッ、厄介な数だな…」


ダダッ!


考える間も無く、狂信者達は一斉にタイタンに襲い掛かった。


「…だがな……」


ヒュンッ!


タイタンは直ぐさまハイディングを使い、彼らの前から姿を消した。

突然目の前から姿を消され、狂信者達は周囲を警戒する。


「……一対多数は、得意なんだよ」


バッ!


彼はその場から動いてはいなかった。

そう、タイタンは自分の場所まで、敵をおびき寄せたに過ぎなかった。


「サプライズアタックッ!!」


バァンッ!


ハイディングを解除すると同時に、周囲に衝撃波が巻き起こり、敵の動きを封じる。

狂信者達はスタン状態にかかった。


タンッ!


軽やかに宙に飛び上がり、タイタンは魔法の詠唱を開始した。


「まとめて寝てろ!ロードオブヴァーミリオンッ!!」


ズオオオオオォォォッ!!


光の大蛇、ロードオブヴァーミリオンが放たれ、地に着くと同時に周囲に爆発のような輝きを放つ。

ウィザード系が得意する大魔法である。


ズガガガガガガッ!!


その電流が走るような衝撃に、狂信者達は次々に倒れ、起き上がる者は一人もいなかった。



「あばよ、カス共。さて、ここらの探索といくか……」


タイタンは何事もなかったかのように歩み始め、その場を後にした。


しかし、数秒後水中に何かの装置があるのを確認し、それを確かめるため再び足を止める。


「……何だありゃ?しかも一つじゃねえな……」


その直径10mはあろうかという巨大な装置が、この先の水中に幾つもあった。


その時、装置の中心部と思われる場所に、小さく光輝くものが埋め込まれているのを発見する。


「………おいおい、マジかよ……ちょっとシャレにならねえんじゃねえのか……」


それを前にし、タイタンは徐々に表情を強張らせた。

"緑色の光"を放つ球体。

見間違えるはずがない。
そして、その扱いがどれ程危険を伴うものであるかを、彼は知っていたのだから。



ゴオオオオオオォォォッ!!


「なっ!?」


直後、タイタンの背後から凄まじい勢いで、火球"ファイアーボール"が襲い掛かった。


ヒュンッ!


タイタンは直ぐさまハイディングでそれを回避し、やり過ごす。

その威力たるや、過去に味わったトール火山の主、イフリートのものと比べても引けを取らない。


破壊力のみならず、突然現れた気配にも驚きを隠せなかった。


「な、何だありゃ……」


オオオオォ……


まるで呻き声でもあげるように、宙に浮く人型のモンスター。

体は赤白く、炎を纏っているように見えなくもない。
首と言える部分は無く、蛇のような顔と胴体が繋がっており、四肢はあれど人間らしさを感じさせない。

そして何よりも、大きい。
軽くタイタンの5倍はあろうかという巨大な体は、真っ直ぐこちらを向いていた。


「間違いねえ……テメエがここのガーディアンだな…?」


ハイディングを解除し、相手を睨みつける。


「グオオオオオオォォォッッ!!!」


耳が咲けんばかりの雄たけびをあげ、モンスターはタイタンへと襲い掛かってきた。




後にタイタンは知る。

それが、ラヘルに古くから伝わる神聖な生き物であるとされながら、邪悪な信仰の力によって生まれた思念体の一つ。


邪神"グルームアンダーナイト"であるということを。
コメント

あばよ、カス共

かっこいいなぁ。

No title

ごめん、それネタで書いたところなんだ
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