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一ヶ月

ぶりに日記を、小説を更新。

二人の勝負決着です。
ダズとハマーの戦いは終わりを迎え、ハマーは現在地にしゃがみ込んでいる。


「ハ、ハマーさん……大丈夫?」


マツリが心配そうにハマーの顔を覗き込む。


「は、はは……これぐらいなんともないよ。あいててっ……」


ハマーは腹部を手で押さえ、今だ残る痛みに顔を歪めている。


「すいません……まさかこんな形の決着を迎えるとは思いませんでした……」


ダズもハマーの側に寄り、マツリと同様に倒れる彼の顔を覗き込んだ。

沈んだ表情のダズに、ハマーは顔を上げ、笑顔を浮かべた。


「気にしないでください。元々武器を扱うと我を忘れてしまう自分が招いた結果です……」


そんな三人の様子を見つめるタイタンは実に不機嫌な表情をしていた。

しかし、考えるのも面倒だと言うように、頭をかきながらマツリとハマーの前に歩み寄っていった。

そして、三人の前で数秒止まり、口を開いた。















時を遡り、決着の直前へ。





次の一撃が最後になる。


それは互いに同じことだった。

女は手に持つ槍に、男は両手剣にそれぞれ最大限の力を込める。

一瞬の間も、二人にとっては何時間にも感じられた。
それほどの緊張感、それほどの集中力、強者がぶつかり合う上で必然的に造られる時。



その二人を離れて見つめるタイタンとマツリ。

タイタンは顔をしかめ、マツリに声をかけた。


「マツリ、二人を止めるぞ」


言葉と共に、腰の鞘から短剣を引き抜く。

マツリは驚き、直ぐさま言葉を返す。


「ま、待って!まだお姉ちゃんもハマーさんも……」

「言いたいことは後で聞いてやる!今は二人を止めることに集中しろ!!」


タイタンはマツリを怒鳴りつけるように声を張り上げる。

そして短剣を前に構え、臨戦体勢に入る。




マツリは慌てた。

何せ彼女は、戦うべき、いや相手を止めるべき装備を何も持ってきていないのだから。


(……どうしよう………)







ダズは次に出すべき攻撃を既に決めていた。
否、それしか考えられなかった。


全身全霊をかけて、相手を突く。


(ハマーさんはどんな攻撃をしてくるだろうか)


上段からか、中段からか、はたまた下段からか。

だが、どんなに優れたナイトであろうと、武器のリーチの差はそう簡単に埋められるものではない。


最初にスパイラルピアースを放った時は避けられた。
それは相手が攻撃を避ける体勢にいたからこそである。

今は違う。
彼は攻撃の体勢にある。

ならばそれを迎え撃つ。
武器の特性を活かして攻撃をねじ込むことで勝機が見えるはずだ。




次の瞬間、両者は地を蹴り、相手目掛けて突進をする。



さほど時間も立たぬうちに、勝負はついた。




「ハアァッ!!」


ダズは渾身のピアースをハマーに向けて放った。

ハマーはまだ避ける体勢を見せない。
ギリギリまで引き寄せ、回避して懐に潜り込むつもりなのだろう。

だが、それよりも自分の突きのほうが速い。
ダズはそう確信していた。





キンッ!!


「なっ…!?」


それを予想外の人物に阻まれ、ダズは驚愕する。


「タイタン…!」


ダズの放った突きを、先端に短剣を絡ませることで押し止めた。
しかし、簡単に勢いは止まらず、タイタンは空いていた左手で槍の柄を掴み、勢いを完全に殺した。


「このっ…!馬鹿力が!!」


ギイィンッ!!


タイタンは握った短剣に力を込め、槍を弾くようにダズを後退させる。



対するハマーは、



「ハマーさん!!ごめん!!」



ドゴッ!!



「ごふっ!」


マツリはハマーの腹部に頭からタックルし、鈍い音をあげる。

ハマーは握っていた剣を落とし、マツリと二人で抱き合うようにゴロゴロと地面を転がりあった。


回転が止まるとハマーは我に返り、自分の上にのしかかるマツリを不思議そうに見つめた。


「あ、あれマツリ…?」


「もういいから!お願いハマーさん、止まって!!」


この時点でハマーが正気を取り戻していることにマツリは気付かず、馬乗りになった体勢から更に追い撃ちをかける。



ドガッ!!


「ゲフッ!」


マツリの右ストレートが再びハマーの腹部に直撃し、彼はその後何度も身もだえることとなる。



「……やり過ぎだろアイツ……」


タイタンはしばらく二人を止めようとしなかったが、当の本人達はかなり必死だった。















マツリとハマーは、しばらく二人にしてほしいという希望もあり、ダズとタイタンはその場で別れを告げた。


「……あれでよかったの?タイタン」


ダズは少し不機嫌そうにしながら口を開いた。

決着の仕方に満足がいかなかったのだろう。
表情はどこか険しい。


「いんだよ……俺も少し親バカが過ぎた」


タイタンは二人の交際を認めた。

"マツリを護るナイト"として、また彼女の腕を磨くための監督としてしっかりと働くように、という条件付きである。


「……あのままやり合ってたら、お前もあっちも無事じゃ済まなかった」


「…………」


確かに、とダズは深く反省をした。

ハマーはそれほどの実力者であり、同等か、自分以上の力を持っているであろうことは既知の事実であった。


だが、それよりも頭ごなしに否定することしかしなかったタイタンが、考えを改めてくれたことは大きい。


ふと、タイタンと目が逢う。


「な、なんだよ……」


恥ずかしそうに視線を逸らすタイタンが、いつもより可愛く見えた。


「……なんでもない」


その様子を見、ダズは笑顔を浮かべた。


いつもの町並みが、普段とは違った印象を与えてくれるような気がした。

そんな夜の帰り道の出来事であった。
コメント

No title

決着楽しみにしてたので即読みました!w
まさかの展開でしたね・・・最後がドリー夢で好きです(´w`人)vV

でも、それより、記事下に「海外ボクシングDVD」やら「ハマー用タイヤが激安」っていう宣伝文句が並んでて思わず吹いてしまった・・・orz;

どう見ても「右ストレート」と「ハマー」にひっかかったんですなwww
コメントありがとう!トール偏も書かなくてはー

STR1の砂がVLKを体当たりで止める・・・・・・・・隠れまっちょか!

久しぶりの更新ひゃっほい
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