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ほうちけミストレス

とりあえずエシュゾーの話書けたのでうp。

続きは小説です。
「や、やめてください…!」


キンッ!


エシュゾーは手にした治癒の杖で、必死に対峙するマーガレッタ=ソリンからの攻撃を防いでいた。

支援職のハイプリーストとは言え、かつては六英雄としてその名を轟かせた者の攻撃である。
一聖職者程度でいつまでも防ぎ切れるものではない。

エシュゾーは徐々に後ろに追い込まれ、ついには壁に背をつけることになった。


「くうっ!」


ドガァッ!!


マーガレッタの鈍器が、エシュゾーがいた壁に向けて叩き付けられた。

間一髪でそれを避け、横に飛んだ。
まともに喰らったらひとたまりもない攻撃である。


防戦一方、というより攻戦する術を持ち合わせていないエシュゾー。
なんとかしてマーガレッタの動きを止めたい。


次に彼は驚くべき行動に出た。


「かくなる上は…!タアァッ!!」


ドゴッ!


エシュゾーは捨て身の覚悟でマーガレッタの懐にタックルをした。

二人は縺れ合うようにゴロゴロと地面を転がり、エシュゾーが上から体にしがみつき、動きを封じようと試みた。


カラカラン


マーガレッタは手にしていた鈍器を地面にこぼした。


「あ、暴れないでください…!」


端から見れば抵抗する女に襲い掛かる男だが、実際は逆の立場である。


このまま取り押さえられるかに見えたが、


ドゴッ!


「ぐ、あっ…!」


マーガレッタはエシュゾーの下から、彼の脇腹に向かい膝蹴りをお見舞いした。

痛みに耐え切れず、拘束を解いてしまう。


地面で悶えるエシュゾーに対し、マーガレッタはゆっくりと立ち上がり、己の武器を拾い直した。


「……ゲホッ!くっ…!?」


地面に手をつきながら見上げると、そこには無表情で鈍器を構える女がいた。


「こんなこと、もう……やめるんだ…!」


必死に訴えかけるエシュゾーの声は、恐らく届かない。


祈りは虚しく、鈍器はエシュゾー目掛けて振り下ろされた。


(ごめんなさい、みんな……僕は、戦え……ない……)


抵抗する間もなく、彼は死を覚悟した。






ドスッ!



何かを刃物で貫くような鈍い音が、耳に響いた。

そして、振り下ろされたはずの鈍器が来ない。痛みもない。


「まさ……か……」


エシュゾーはもう一度顔を上げ、マーガレッタを見た。


そこには、胸を鋭利な刃物で貫かれ、動けずにいる彼女の姿があった。

この場にいる誰もが気付かぬうちの一撃。
こんな芸当ができる人物を、エシュゾーは一人しか知らない。



「サ、サッチ…さん……」


「……………」


サッチ=ビスマルクは、エシュゾーの言葉に答えなかった。


マーガレッタはその一撃だけで動きを止めず、サッチに攻撃を加えんと、震えながら体を動かしている。

勿論、致命的な一撃を与えたサッチが、そんな隙を与えるはずがない。


ズバアァッ!!


サッチは手にしたカタール、"裏切り者"を、マーガレッタの胸に刺した状態から、勢いをつけて縦に振り下ろした。

胸部から股下までを、真っ二つに引き裂かれ、マーガレッタはその場に崩れ落ち、絶命した。



「…あ……うぁ……うっ!」


あまりにグロテスクなその光景に、エシュゾーは体を震わせて膝を地につき、胃から逆流するような吐き気に苛まれた。


「ぐ……ゲホッ!く、そぉっ…!」


ガンッ!


気分の悪さに意識が朦朧としながらも、片手で拳を作り、地面に叩き付けた。


「何が…!何が聖職者だ!!人ひとり救えずに……何が聖職者だ!クソオォッ!!」


既に人体実験を施された体であるとは言え、マーガレッタを救えなかったことに憤慨するエシュゾー。

人を癒し、救いを与えるのが聖職者たるもの。
信念を貫いてきたその身に、目の前の現実にあまりにも重過ぎた。


「……………」


サッチはゆっくりとエシュゾーの横にしゃがみ、そっとその背に手を添えた。



「……あなたが助かった………それだけで……よかった………」


小さな声で、エシュゾーに語りかけた。

エシュゾーは瞳に涙を溜め、サッチを見た。


「僕は…!僕は人を救えるなら…!こんな命なんて…いらないのに…!」


「……………」


サッチは今までほぼ無表情だったが、僅かに頬を強張らせた。



「……あなたが死んだら……困る………」



背に添えていた手を、そっと頭にのせ、軽く撫でるように手を動かした。


「だから……生きて………道を探す………」


サッチはここまで喋り、再び押し黙った。



後にはエシュゾーが泣き叫ぶ声だけが、その場に響き続けていた。

















菫吏は考えていた。
この状況を打破するにはどうすれば良いかということを。


今は隠れ、壁を背にし、遥か数メートル先の暗闇から襲い来る攻撃から身を潜めている。


(単純な弓のスキルではこちらが不利、か……)


相手は六英雄と呼ばれた弓の使い手、セシル=ディモンである。

そもそも菫吏の職業はダンサーであり、弓を扱うことが本業ではない。


(……このまま逃げるっていうわけにも、いかないよね)


退路を絶たれた訳ではない。
しかし退路が存在するかも怪しい状況で、その選択は命の危険も有り得る。

それに何より、



(防戦ばっかりは……好きじゃないからね)


彼女の性格がそれを許さなかったと言えよう。

菫吏は握りしめた弓に力を込め、次の攻撃に移る。
コメント

さっちんとえしゅぞーさんがいい感じ
次回のとーりんの見せ場に期待

とーりんの戦いが1番悩んだ!ダンサーでセシルに勝つには…!?

調子いいので今のうちに書き連ねていきます。

No title

ほげー
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