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プロンテラ襲撃編5

携帯からだと5000バイトまでしか入らないから不便だな…。


続きは小説です。
「オオニシ隊長おおぉぉぉっ!!」


「おぉ…!その声は!」


南門でオシリスを倒したネオは、後ろから手を振りながら走ってくるクルセイダーを見、喜びを顕にした。


「マスカテルフレーバー!」


「オオニシ隊長!」


ガシッ!


小柄なクルセイダーが、ネオの懐に飛び込んだ。
そのまま抱き合い、互いの無事を喜んだ。

姉と妹。
いや、母と娘のようだろうか。
後ろから追い付いた奈那留には、二人の身長や体格の差からそういった想像が生まれていた。


「よくぞ無事だったぞマスカテル!」


「隊長もさすがッス!あ、紹介するッス、こちらハイウィザードの奈那留さんッス。」


そんな考え事をしていた奈那留は、マスカテルから不意打ちの紹介を受け、戸惑った。


「あ、あの、奈那留と言います。マスカテルちゃんにはだいぶお世話に……」


奈那留もネオの名前だけは知っていた。

国にただ一人のロイヤルガードにして、与えられる最高の地位と名声を手に入れた女性の事を。


「二人共、よくぞ戻ってきてくれた。だが、プロンテラ王国の切り札が発動した今なら、ここの防衛は我が騎兵隊でなんとかなるはずだ。二人は他のところへ…」


「あ、オオニシ隊長、それについては先に伝令を預かってるッス」


ネオの言葉を遮り、マスカテルは口を開いた。

その不可思議な行為に、ネオは首を傾げた。




「"騎兵隊はすぐに南門から部隊を後退させ、街の中心で待機せよ"、とのことッス」



しかし、次のマスカテルの言葉を聞いた瞬間、ネオの表情はみるみる変化していった。


「な、なんだ…と……」


プロンテラ騎士団最強と言われたこの部隊を、この状況で撤退させる理由などどこにあろうか。

王国の切り札を発動させたこの瞬間こそがまさに勝機であることは間違いない。


数々の思考を巡らせ、未だに信じられないという顔をするネオに対し、マスカテルに続いて奈那留が口を開いた。


「この伝令は、ユノン様の親衛隊から聞いたものです。間違いないと思われます」


親衛隊というのは恐らく、あのサングラスの男達のことだろう。


「し、しかしだな!ここの防衛は一体誰が…!?」


「"それについても"、安心してほしいッス」


焦りを浮かべるネオに対し、マスカテルは続ける。



その瞬間、




ズガアアアァァンッ!!



「こ、今度はなんだ!?」


ネオは振り返り、音のしたほうを見る。


「お、来たみたいッス」


三人が見た南門。
この街で最も大きく、多くの人が出入りする場所。
プロンテラの玄関である。


そこには、根っこから引っこ抜かれたような、"巨大な木が突き刺さっていた"。

その大木に潰される包帯男達。
更に、南門は木の幹に塞がれ、これ以上のモンスターの侵入を許さなかった。



ゴォッ!!



その時、風が吹いた。

風と一緒に運ばれてきたものに、ネオは自分の感覚を疑った。




「なんだ……なんだこれは…!」


「さあ、オオニシ隊長。撤退の指示をお願いするッス」


驚きを隠せないネオに対し、マスカテルは指示を促した。

ネオは唇を噛み締め、片手をあげた。



「…全軍!街に侵入したモンスターを殲滅しつつ、中央広場まで撤退せよ!!急げよ!!」


この時点で、ネオの命令に疑問を持つ者も少なくはなかっただろう。


「奈那留さん!ボクらも行くッス!」


「うん!」


二人も、撤退する騎兵隊に続き、プロンテラ大通りを駆け抜けていった。







(なんなんだ…あの感覚は!?)


しんがりを守るネオは、表情を曇らせながら考えていた。


ネオが感じたのは、強者から発せられるオーラのようなものだろう。

しかし、ネオでさえ今までに感じたことのないプレッシャーは、奮えを通り越し、純粋な"恐怖"へと変化していたのかもしれない。


例えるならそれは







(化け物、か……)























南門から100メートル程は離れているであろう平地に、二つの人影が立っていた。


「お、命中命中」


一人が額に手を当て、遠くを眺めるように南門のほうを向いている。

その髪は長く、赤く。
後ろで一つに結ってまとめられている。


「……あれではやり過ぎというものだ。もっとスマートにやれんのか」


それを叱咤するように、もう一人の人物が口を開いた。
半分は呆れたような顔をしている。


「あー無理無理。"俺"にそんな繊細なこと向いてねえっすよ」


目の前で手をパタパタと振り、先の言葉を否定する。


一人称は、"俺"。


「"余"が知っている昔のお前は……もう少し可愛らしかったのだがな」


その人物は過去を思い出すように頭を抱える。


一人称は"余"。





そう、世界が誇るオーバークリエイター"サツキ"と、魔界から召喚された焔の使い手"スルト=レヴァンテイン"だった。



『注意してください。力が弱まってるとはいえ、あの大群です。なんとしても食い止めましょう』


その声はサツキの中から聞こえてきた。

それはアルナベルツ共和国で崇められる女神"フレイヤ"。


「食い止める?」


「おいおい、フレイヤ。それは違うぞ」


だが、サツキとスルトは二人して女神の言葉を否定する。




「「パーティーの始まりだろ?」」









魔王と女神は、地上にて初の共闘作戦を開始する。
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