スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

番外編「ゲーム」

うおぉ…変な妄想を書いてしまった。


続きは小説です。




ある昼下がりのプロンテラの街中でのこと。

メカニックの瀬戸誠は、製造に必要な材料の調達を終え、重くなったカートを持ち前の腕力で軽々と引き、西門近くへと移動していた。


「まあ、ざっとこれだけあればしばらくは困らないな」


カートの中を見、満足げな表情を浮かべていると、


「ん?あれは……」


自分達がたまり場としている近くで、数人の"女"が何やら円陣を組んでいるのが見えた。

非常に見覚えがある容姿、というより、同じたまり場に集まる仲間達だった。


その中で、最も目立ったのが、誠の古い友人であるジェネティックの"サツキ"だった。

サツキは円陣にいる他の"二人"に向かい、外にも聞こえるような大きな声をあげた。



「羅刹!マサオ!ゲエェームッ!」


「……………」


サツキの言葉を聞き、誠は唖然とした。
いや、目を細め、見るからに馬鹿らしい光景を見るように。


「羅刹!」


サツキが言葉と共に、斜め向かいにいる女騎士を指差した。


「わ、わしか…!マ、マサオ!」


指差された女騎士は、吃りながらも、更に斜めにいる女を指差した。


彼女の名は"ケビン=コスギ"。

特徴的なまでに高い声は、まるで音声機器を通したかのように甲高く耳に響く。

その可愛い声と容姿から、ギルドではマスコットキャラとして扱われているようだ。


「よっしゃ!マサオ!」


そのケビンに指差された女修羅。
何を考えているのか誠には分からないが、言葉通りにサツキを指差した本人の名が"マサオ"である。
男まさりな言葉遣いから、皆の中では頼れる姐御と慕われているという。

しかし、どういうわけか、彼女の言動は周りに笑い話として引用されることが多い。

得意技が"爆気散弾"というだけで笑いが取れたという時期があったらしい。



「「バッキ!バッキ!」」


「……………」


そして、指差されたサツキの左右に位置する二人、つまりケビンとマサオが、両手を上にあげ叫んだ。

あまりに意味深すぎるその行為に沈黙から口を開けない誠である。


しかし、それがどうやら最近プロンテラで流行している子供達の遊び、"せんだみつおゲーム"の派生であるということだけは分かった。



「おい、俺を指差したら俺が"バッキ"できねえだろ!」


「いや、言わせないし。"バッキ"は私の技だ」


「そ、それじゃゲームにならんじゃろ……」


怒るサツキを余所に、マサオは涼しい顔をし、ケビンはそれを宥める。


いい加減耐えられなくなり、誠は三人に近寄った。


「…お前達何やってるんだ?」


「うお!マコがきたぞ!」


「うぃーっす!」


「お、おっす!」


その言葉に、サツキ、マサオ、ケビンの順番で返答が来る。

そしてマサオは手招きし、口を開いた。


「じゃあ次はマコさんいれて"世界のバキアツ"ゲームやろう!」

「どういうルールなん?」


マサオの言う"世界のバキアツ"ゲームの内容がわからず、ケビンは首を傾げる。


「時計周りに数字を言って、三の倍数の人が爆気散弾を使うという熱いゲームだ」


と、マサオは自信満々に笑みを浮かべる。


「…何言ってんだ。お前以外バッキ使えねえだろ。つかさっきと言ってること違くね!?言わせねえって言ったろ!!」


「気弾やるからよ!」


「いや、そういう問題じゃねえし!」


完全にツッコミキャラとなっているサツキをよそ目に、マサオはゲームを開始しようとしている。




(……こいつら一体何を考えてるんだ……)


一人冷静な誠は、輪の中に強制的に入れられ、ゲームに参加した。


「1!」


「2!」


すぐに誠の番は回ってきた。

既にマサオは全員に"全気注入"を終えている。


「バ、バッキ…!」


「おいおい恥ずかしがってんじゃねえぞマコ!」


「バッキは高らかに叫ぶもの!」


「そうだぞぉ、わしも早く言いたい!」


顔を赤面させる誠を煽るように、三人が続いた。



プロンテラは今日も平和である。
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。