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三国戦争編20

記念すべき?20回目。

短めだけど。


続きは小説です。
「おいマコ。この腕、本当にちゃんと動くんだろうな?」


左腕に取り付けられた"鋼鉄製の腕"を小さく動かし、サツキは怪訝そうな顔をする。


「……誰が造ったと思ってるんだ?お前の馬鹿力にも耐えられる性能になってるぞ」


それを見、自身に満ち溢れた表情で答える男は瀬戸誠。


二人は地上で暴れ狂う古代兵器を追い、戦闘準備をしていた。



「さぁて……じゃ、もう一暴れすんぞ、マコ」


「あぁ、行こう。サツキ」


ザッ!


戦闘神に愛されし女、世界唯一のオーバージェネティック。
"女神遊戯/ヴィーナスレクイエム"のサツキ。

鋼の真理を解きし男、世界唯一のオーバーメカニック。
"炸薬交響曲/ショットガンインパルス"の瀬戸誠。



"神の怪力"と"鋼の豪力"が、今手を組み、最終決戦の場へと降り立った。





















「クソッ!何でアタシがこんな…!」


谷底から這い上がり、ついに地上へと戻ったアリルは、吐き捨てるような言葉と共に苛立ちを隠せずにいる。


「マツリの奴……あんなやり方があるか普通!?覚えてろよ…!」


アリルは、"有り得ない戦い方"で自分を谷底へとたたき落とした女の顔を浮かべる。


それでも心の底からの悪意を感じないのは、純粋に彼女の成長に少なからず喜び、戦いを楽しむ自分がいたからなのだろう。


「ハァッ…!やっと頂上か………ん…?」


谷から顔を出し、這い上がったアリルが見たものは、



ウィーン!


彼女を包囲するかの如く、その機械の瞳でこちらを見る古代兵器達の姿だった。


「………おい……」


ガシャッ!


前方にいるディミックが腕に取り付けられた銃口をアリルへと向けた。


「アタシはなぁ……今苛立ってるんだ……」


そんな様子を見、アリルはわなわなと体を震わせる。


そしてゆっくりと立ち上がり、顔を上げた。



ボッ!ゴォッ!


「邪魔するってんなら……」


アリルは両の手の平を上に向け、左右にそれぞれ"炎と氷の魔法"を展開させる。



「消し炭になる覚悟は……出来てんだろうなああああぁぁッッ!!?」


彼女は狂気の如き表情で、古代兵器達に向かい、襲い掛かった。




後に、左手からは火炎を、右手からは吹雪を撒き散らし、迫り来る古代兵器を次々と薙ぎ倒していくその戦いを横から見たものは、彼女をこう呼んだという。



"氷炎の魔女/ツインバーサーカー"、と。




















「いっけえー!お犬様あぁーーっ!!」


ドゴオッ!


巨大な狼の背に乗り、歓喜の声をあげながらそれに指示を出すのは、"治癒息吹/ホーリーブレス"のチェムリット=シュガーポップ。


「だからその呼び名は…止せと言うておろうが!!」


ズシャッ!


狼の名は"賢狼"と呼ばれる、生ける伝説タロー=アイコニクス。

前足を使い、迫り来る機械達を次々と薙ぎ倒していった。


「バンバンやっつけちゃいますよぉー!」


「これでお前達との貸し借りは無しだ…全力で行くぞ!!」


ゴオッ!


二人は先陣を切り、大群の行進へ向けて飛び掛かった。



















「え、遠距離から撃ってくるなんて卑怯だよ!?」


どの口がそれを言っているのかとツッコミを入れたくなる台詞を口にするマツリは、ディミックからの射撃を避けつつ、弓を射るスキを狙っていた。


だが、そのあまりの数の多さに、なかなか攻撃に転じることができない。


「このままじゃ…あっ!?」


バッ!


前に気を取られていたマツリは、後ろから迫る数匹のヴェナートへの対応に一瞬の遅れを取った。

機械の腕を前に、それらは彼女へと飛び掛かる。


「くっ…!」


咄嗟に目をつぶり、身構えた。


その瞬間、



ドドドドドッ!!


目の前に"光の矢"が降り注ぎ、ヴェナート達を一掃する。


「…こ、この攻撃は!?」


マツリはそれをよく知っていた。


"ワンダラー"が得意とする、シビアレインストームの攻撃であることを。


マツリは砕け落ちるヴェナート達の向こうに、一人の人物の姿を見た。


そして、名を呼ぶ。

彼女の"親友"の名を。



「とーりん……」


「マツリさん……」


"菫吏"は弓を下ろし、二人の視線はこの地の中心で出逢う。


ダッ!


マツリは瞳に涙を浮かべ、駆け出した。



「とおおおおりいいぃぃんっ!!」


「マツリさあああぁぁんっ!!」


菫吏も感情を抑え切れずに叫び、駆け出した。


ガシッ!


二人は強く抱き合い無事を喜び合う。


「ごめんね…!ごめんねとーりん!助けに行けなくて…!」


「いいんです…!マツリさんも無事でよかった…!」


少しの間見つめ合い、やがて二人は表情を引き締め、己が武器を構え直す。


「後でゆっくり…沢山話そう!」


「はい!まずは目の前の敵を……」


ガシャッ!


二人は弓を引き絞り、大群へと向き直った。



「「ぶっ飛ばそう!!」」


ゴオッ!


世界で唯一、鷹と狼を同時に従える女。
"鷹狼狂宴/ビーストオーダー"のマツリ=キサラギ。

戦場に舞い降りた美しき踊り手。彼等はそれを戦乙女と呼ぶ。
"戦場の戦乙女/ブレイブヴァルキュリア"の斐春菫吏。


二人の弓から、凄まじい勢いの矢が放たれ、次々と古代兵器を蹴散らしていった。




















「では、私達も向かいましょうか」


「はい、お供します。ユノン様」


「全ての女性をお守りするのが私の役目。お任せください」


ユノンはグランドクロスを構え、その左右にデュプレライトを展開する。

ダズとリィンはそれに続き、己が武器、大鎌と弦楽器を構えた。


(ちなみにこのクレセントサイダーは、魔王の力により具現化された魔力武器であり、何度でも再生が可能という素晴らしい性能を誇る)



「"風車に向かって突撃"」


リィンは演奏支援を二人にかける。
体の底から力が漲るのがわかるほどであった。


「さすがリィン殿。腕は衰えていませんね」


ユノンが微笑み、リィンはそれに答える。


「一緒に私の音の力を、二人に授けましょう。これで、通常よりも素早く動くことが可能になるはずです」


そして、更にリィンは続ける。


「……さて、私は良き"競奏相手"を見つけたので、そちらに赴くと致しましょう」


「……?」


嬉しそうに顔を綻ばせるリィンを見、ダズは首を傾げた。

この時点で二人は気付けないだろう。


その相手はすぐ近くにいたことに。



ルーンミッドガッツ王国第十三王女、"双星の申し子"として名を轟かせる者。
"極光/ライトニングスター"。名をユノン=N=ローウェル。

王国二人目のルーンナイトにして、魔王バフォメットと契約し、大鎌クレセントサイダーを自在に扱う者。
"魔眼の死神/イービルアイ=デスサイズ"。名をダズリング=ゴールドリップ。

シュバルツバルド共和国正統王位継承者にして、絶対の音感と音速のスピードを持ち合わせし者。
"絶対音速/スパイラルアブソリュート"。名をリィン=R=セレスティア。



二人の王族と一人の魔物は、今共闘する。


何が正しいのか、何が間違っているのか。
判別をつけるのはどちらか一方ではない。

例えそれが一時の協力であったとしても、事実として歴史に残るであろう。



護りたい世界が、あるのだから。
コメント

いっぱい、二つなでてきた!
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