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バリバリ

ほんとは書いてる暇なんてないのは内緒。

続きは小説。
「ウアアアアアァァァッ!!」


タルタルは凄まじい雄叫びをあげ、先程吹き飛ばしたガーディアン目掛けて地を蹴った。

ガーディアンはすぐさま起き上がり、向かってくる人間に剣を振り下ろした。


タルタルはそれを寸前のところで避け続け、走る力をそのままにガーディアンに飛び掛かった。



ドゴッ!!


足元を振りかぶった拳で殴り付け、鎧に穴を開ける。

もちろん鋼鉄の鎧を殴り付けるのだから、タルタルの拳のほうも無事ではない。
指からは血が飛び散り、骨さえもとても正常な形を保てるとは思えない。


そしてよろけたガーディアンの片足を、今度は両腕でガッシリと掴んだ。


「アアアァッ!!」


ガァンッ!


ガーディアンの巨体は、タルタルに引きずられるように地に倒れ、驚くことにそのまま宙に浮くように回転し始めた。



ブォンッ!!


タルタルを中心に、ジャイアントスイングをされるガーディアン。

数度振り回した後、それを壁に向かい放り投げた。


ズガァンッ!!


同時に、ガーディアンは手にしていた剣を手から零していた。



ドガッ!


タルタルはそれを見逃さず、ガーディアンが剣拾う前に接近。鎧の顔を蹴り飛ばした。


地に落ちた剣をタルタルが代わりに拾い、両腕で抱えるように持ち上げた。

その後やることは一つしかない。
力と重さにまかせ、剣を真っ直ぐ振り下ろす。



ズドンッ!!


まずは鎧の足を潰す。

これで両足を部分的に破壊されたガーディアンは、まともに動くことさえできないだろう。



『やるならちゃんとトドメをささなきゃ』



ミカンがガーディアンに対し、"アローバルカン"を放ったときのタルタルの一言が思い出される。

嘘や冗談ではなく、タルタルは敵対した者に"悪意又は殺意があれば"容赦なくそれに最後を与える。


その感情が、本人にとってどんなに些細で小さな事であったとしても、"バーサーク"状態となったタルタルにとって増幅される"狂気"に変換されてしまう。


今となっては、相手の武器を奪うという行為により、"卑怯、卑劣である"という言われ方、思われ方をしようとも関係がない。
騎士という高貴な職柄も捨て、無惨な殺し方さえ選ぶことを厭わない。

"狂戦士"となったタルタルの選んだ道であった。



ドガッ!グシャッ!


連続で剣を振り下ろす度に鎧がひしゃげ、徐々に下半身から破壊されていくガーディアン。



その彼女自身は不思議な表情をしていた。
怒りか、悲しみか、喜びか、どれが作用しているかもわからない。

今タルタルには、この敵を破壊し尽くすことしか考えられない。










(これほどとは、な)


このタルタルの暴走とも言える行為を、ガーディアンを"仕向けた人物"は遥か後方から見つめていた。


(仕方がない……)


その人物は、まるで溜め息をつくように片腕を上げ、手の平を上にするように呪文を唱え始めた。


すると、何もないところに一本の小さな"槍"が出現する。
非常に先端が鋭利であり、まるで騎士団が扱う"ランス"のように美しい造形をしている。


(行け、我が槍よ)


謎の人物は小さく"槍"に命令した。

それはまるで生き物のように動きだし、真っ直ぐに飛んでいった。



そう、"タルタル目掛けて"一直線に。














おおよそ移動手段としてはとても使えないほどに、ガーディアンの足を潰したタルタル。

もちろんこの時、後方から迫るものに気付く余地は彼女にはない。




ドスッ



肉を貫く鈍い音をあげ、背後からタルタルの横腹に小さな槍が突き刺さった。


「ガ…フッ…!」


口から鮮血を吐き、鎧や地面を更に赤く染め上げた。


ガラランッ!


持っていた剣を握る力も失い、その場に落としてしまう。

タルタルは震える手を背にまわし、"槍"に手を当てた。



「アアァ…グッ……ウ!」


再び鈍い音を立て、それはタルタルの体から引き抜かれた。

ゆっくりと傷口に手を当てると、生温かい感触がすぐに掌を埋め尽くした。



(……血…?)


少しずつ、タルタルに意識が戻り始める。
強いダメージを受けたことで行動が制限され、思考する時間ができたためだ。


ブルブルと手から全身を震わせ、体から体温が失われていくのがわかる。


(……血…が………死……ぬ……?)


意識する度に脳裏を過ぎる"死"の感覚。

それは考えれば考えるほど強いものとなり、恐怖が広がっていくことが自分にも理解できた。



この停止の時間が数秒であったにせよ、ガーディアンが上半身だけでも動かすには十分な時間があった。

両腕を伸ばし、大きな手でタルタルを包むように左右から握りしめた。

握りしめる、という優しげな表現からすぐに変貌し、ガーディアンは彼女を潰さんと腕に強い力を込める。



グググググッ



「……ウ……アッ…!」


持ち上げられたタルタルの足から血が滴り、既に離れ始めた地面へと落下していく。



(……シャオ……ごめ…ん……)


込められる圧力と、傷による痛みで意識は朦朧とし、目からは光が失われようとしていた。


脳裏を過ぎるのは、親友の名。

そして、絶望と、"死"。



(…先………いくね………)


彼女の意識は、そこで途絶えた。





































ダッダッダッダッダッダッ!!



鋭い"爪"で地面を蹴る足音。

これを彼女が聞いたらどんな感情を抱いたことだろうか。



足と羽を使い、全速力でそれに接近する"鳥"の影。


そして、






「クエェーーッ!!」


「タルトレットオオォーーーーッ!!」



意識を失う間際、タルタルの脳裏を過ぎった人物。



「死ぬな!!私より先に死ぬことは許さん!!」



"リン=シャオユウ"に他ならなかった。




ガーディアンとタルタルに接近し、十分に目視できる位置まで近づいた。

シャオユウはそこでペコペコの手綱を離し、その背から跳躍した。



空中で回転し、その間に詠唱を開始する。


「練気功!」


言葉と共に、シャオユウの周りに無数の気弾が生成される。

生成を確認すると、シャオユウは着地、体勢を整えるとガーディアンを睨みつけた。


「……貴様の行いは絶対に許さん」


そして、その形相は徐々に変化。
鬼でさえ尻尾を巻いて逃げだすであろうシャオユウの気迫に、遥か後方にいた"謎の影"を揺らめいた。




(ほう……気付いているのか)


槍を放った張本人は、その気の矛先がガーディアンではなく、自分に向けられていることを察知する。



「その結果に待つものが"死"だと思うな……」


シャオユウは体勢を低くし、片手を地面につけるように気合いを込めた。

すると、その周りを飛んでいた気弾が体に吸収されるように姿を消し、周囲に火花を散らせるような輝き与え始める。


バチバチッ!


それは感覚的に耳に入るほどの音を上げ、火花はシャオユウを纏うように展開される。





「滅と知れ!!」



ドンッ!!


タルタルの"バーサーク"の時と同様に、洞窟全体が悲鳴を上げように揺れ始めた。


シャオユウは"爆裂波動"を発動。

それと同時に、まるで地面を蹴り剥がすかのように走りだした。



ガーディアンは咄嗟にタルタルを片手に持ち替え、余った腕で落ちていた己の剣を拾う。

すぐさまそれを向かってくるシャオユウに振り下ろした。


だが、



キンッ!!



シャオユウはそれを"白刃取り"で難なく受け止める。



「こんなもので……」


シャオユウが力を込めると、剣はミシミシと音を立て始める。

そして、その両の掌の圧力のみで、剣は砕かれた。



バキンッ!


「止められると思うな!!」




動きを止められたガーディアン。

シャオユウは右の拳に力を集めた。



全てを砕く、"最強の力"を。

間違いなく、標的は目の前の獲物に対して。







「阿修羅覇凰拳!!!」




ズドオオオォォォォォンッ!!!




相手を粉砕する、最大の奥義として。
そして友を守る拳の力として。


ガーディアンはシャオユウの一撃で、粉々に砕け散った。







その腕から解放され、落ち行く親友をシャオユウは優しくキャッチした。


すぐにヒールをかけ、傷を塞がんとする。

しかし、簡単には治りそうもない。
一度外に連れていくしかないとシャオユウは判断した。



シャオユウはふとタルタルの顔を覗き込んだ。




「……嬉しそうな顔してるぞ、タル……」


気絶しながらも、唇の端を少なからず持ち上げた表情に、シャオユウは安堵の言葉を漏らした。


タルタルが、シャオユウの接近に気付いていたかは定かではない。
諦めに支配され、最後に親友のことを考えられたというのが、彼女の幸せだったのだろうか。







シャオユウを見つめていた"謎の影"は、既にその場から姿を消していた。














タイタン:死亡?
マツリ:生存?
ダズ:生存
シャオユウ:生存
タルタル:負傷、生存
ミカン:負傷→生死不明
アリル:気絶、生存
刹牙:負傷、生存
コメント

ぎゃー。

しょうゆさん、強いね。

No title

毎回大技を撃つときの描写に困る…。
今回は適当すぎたかもしれぬ。すまない。

次はとりあえず番外編書くかな!
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